【四柱推命】身旺身弱の見分け方~通変だけでは判断できないよという話

身旺・身弱

四柱推命は生年月日時から導いた4つの干支を基本に判断していく占術です。命式を立てたらまずは身旺か身弱か中和かの見極めをしないと読み進めていけません。

身旺か身弱かの判断は日主と他の要素との力関係で見るのですが、通変星の数にばかり目を奪われるとものの見事に判断を誤ることがあります。

身旺と身弱の判断

なぜ身旺・身弱を見なくちゃいけないか

四柱推命は陰陽五行を元にして成立した占術です。陰陽五行という思想の中で、もっとも尊ばれるのは『中庸』です。バランスが取れててほどほどってことですね。というわけで、四柱推命は突き詰めれば五行のバランス学です。

身旺・身弱とは、命式の中心である日主(日柱の干)が全体のバランスの中で強いか弱いかをいいます。一般にやや身旺くらいが好ましいとされています。なんでかと言うと、財星を支配するためには日主にある程度の力量が必要だからです。

なぜ財星を支配する力量が必要なのか。平べったい考え方でいくなら、財がお金(金運とは違う)を意味するからでしょう。人間、生きていくためにはお金が必要です。手元のお金をいかに上手に使えるかも財を支配する力量のひとつです。

命式を立ててみてどうやらこの命式は身弱らしいと思うと、病気がちで運も弱くて何もいいことがなさそうに感じやすいですが、いよいよ助けのない極身弱じゃない限り一生を通してそれほど大きな浮沈がないのが普通です。

むしろ全体のバランスの中で強すぎる日主の方が悩みを抱えやすいようです。運は使うものですから、あまり強すぎると持て余してしまうということかも知れません。

比劫と印星が多いと身旺?

※管理人は地支蔵干を一つだけ出す方法を採用していませんが、天干4つと地支蔵干4つの8つの通変星だけを見て判断しているケースが多いようなので、それだと間違いやすいよという意味で書いています。

日主と同じ五行の干を比劫(比肩・劫財)といいます。

日主の五行を生む関係にある五行の干を印星(印綬・偏印)といいます。比劫と印星がずらずら並ぶと一見日主は非常に強まっているように見えます。

ここで問題です。
実在する年月日時から出してきた命式の通変だけを書き出して見ます。
※命式の出し方によっては地支蔵干が変わることがあります。

<命式1号>

年:比肩 偏印
月:劫財 比肩
日:-- 偏印
時:偏印 偏印

比劫印星だらけでめちゃくちゃ強い日主に見えます。

では、同じ命式の天干地支の五行だけを拾い出すとどうなるでしょう。

年:木 金
月:木 水
日:木 金
時:水 金

天干には同一五行の木と印にあたる水がありますが、地支に木は見当たりません。周りは木を尅す金だらけです。

さて、この命式の日主は強いのでしょうか 弱いのでしょうか。

この命式の八字はこのようになっています。

年:甲申

月:乙亥
日:甲
時:壬申

日主の甲は亥月に生まれています。亥月は冬月でもう寒いので甲(陽木)は成長をストップしています。

かろうじて月支の亥の蔵干の甲に根をとっていますからまったくの根無しではありませんが、同一五行の根ではないのであまり強くありません。周りは申金ばかりで非常に居心地が悪そうです。

では時干の壬水は日主の甲木を助けるでしょうか。

冬の植物に水を与えても育たないのはガーデニングの基本と同じです。

この壬は助けどころか厄介者になります。五行の相生関係は、生まれた季節によっては必ずしもプラスになるものばかりではないのです。

年と月に甲・乙があります。これは日主の力になるでしょうか。

甲には仲間と競って成長しようとする性質があります。年の甲は甲らしさを引き出すので○です。

しかし、甲は乙が近くにあると絡み付かれてうざいです。この命式では上(かみ:月上)にあるので、ヤドリギみたいに乗っかっている感じで×です。

この命式の日主「甲」は弱いと判断します。

地支の並びでがらりと変わる

日主の強弱をみるときにまず目をつけるべきポイントはどの季節に生まれているか、ということです。日主の五行と生まれ月の支の五行が同じであれば勢いがあります。

しかし、地支の並びによってはその勢いが削がれてしまったり、より強力になったりすることもあります。

<命式2号>

年:正財 印綬
月:劫財 傷官
日:-- 劫財
時;比肩 正官

尅してくる官星は一つだけで比劫が3つに印綬が1つあるのでそれほど弱っているようには見えません。

五行だけを抜き出すとこんな感じです。

年:土 金
月:木 木
日:木 木
時:木 金

尅してくる金が2つありますが日主と同じ木がたくさんあるのでそれほど弱そうに見えません。

天干地支の八文字はこうなります。

年:戊
月:甲
日:乙
時:乙

日主の乙木を生まれ月に照らすと同じ木行なので勢いありなのですが、月支は年支から冲されています。申金と寅木の冲は金尅木で寅が負けます。

また、日支の卯も日主と同じ木で強いのですが時支の酉金に沖され、これまた金尅木で卯が負けます。

冲の勝敗に負けると根としての働きが失われてしまうので、せっかく命式にあっても役立たずになってしまいます。日主の乙は干単品ではあまり力を持たない干です。

この命式の日主「乙」は、木がたくさんあっても身弱と判断します。

<命式3号>

年:偏財 劫財
月:偏財 偏印
日:-- 偏官
時:偏官 偏印

劫財1つに偏印が2つありますが日支と時上に偏官、月上に偏財とややきゅうくつそうな印象があります。

五行の配合を見ると

年:火 水
月:火 金
日:水 土
時:土 金

通変だけ出したときと同じように同五行も生んでくれる五行もとりたてて多いわけではありません。

命式の八字はこうなります。

年:丙
月:丙
日:壬
時:戊申

日支壬水を生まれ月に照らすと金生水で助けになります。地支は水局+水源(申)でかなり水の勢いがあります。身旺と判断します。

偏官が並ぶと身弱?

四柱推命の勉強を始めると偏印×食神の倒食と陰陽を同じくした干から尅を受ける偏官の存在がやけに気になるものです。

私が昔手にとった(今でも持ってますが)四柱推命の入門本には「偏官が命式に3つ以上あると一生苦労が絶えない」とまで書かれています。いやいやいや(苦笑)

ここで偏官がたくさん並ぶ命式を2つ例として出してみます。どちらも実在する年月日時です。

<命式4号>

年:偏官 偏官
月:偏官 偏官
日:-- 劫財
時:正財 傷官

年月は偏官ばかり、偏官に尅を受け、正財を尅しに行って疲弊し、傷官に漏らしています。地支蔵干に劫財がありますが印星はどこにもありません。かなり弱ってそうな印象があります。

今度は八字の五行だけを抜き出してみます。

年:金 土
月:金 土
日:木 木
時:土 木

日主の木に対して地支蔵干に2つ木が並びます。日主には割としっかりした根があります。一方年月の金は地支に金行の根がありません

偏官は同性同士のケンカなので手加減がないのですが、パンチ力はぽかすか叩いているくらいで大ダメージを食らわせられるほどの力はなさそうです。

この命式の八字はこのようになります。

年:辛丑
月:辛丑
日:乙
時:戊寅

丑月生れの乙木は寒いのでぐんぐん伸びたり花を咲かせたりはしていません。しかし日時に2本の根を持つので宿根草のようなしぶとさがあります。

年月の辛が尅す様子は、さながら宿根草の剪定を少々やりすぎてる状態のようです。

この日主の強弱はやや強とみます。

次も同じように偏官が並ぶ命式です。

<命式5号>

年:偏財 偏官
月:偏官 偏官
日:-- 偏官
時:偏官 偏印

ずらりと並んだ偏官にうひゃあと思ってしまいますね。救いは時支蔵干の偏印だけです。

今度は五行だけを抜き出してみます。

年:火 土
月:土 土
日:水 土
時:土 金

日主水に対して周りは土だらけ。やはり助けは時支だけです。

この命式の八字はこのようになっています。

年:丙辰
月:戊戌
日:壬
時:戊申

この命式は流派によっては外格として判断するようですが、この命式の持ち主は私の知人でどういう人生を送ってきたか知っています。

外格であれば上々だったであろう時期に非常につらい思いを数々しているので、私はこの命式を内格として判断しています。

壬水は流れる水ですが、周りを陽土の岩山に囲まれて流れることができません。時支の申が助けようにも、尅が強くて追いつきません。身弱と判断します。

身旺身弱の判断を通変星の相生相尅だけに頼ると判断を誤ります。天干は見たまんまの相生相尅ですが、地支は必ずしもそうではないので、命式内にどういう要素があるのかを注意深く観察しましょう。

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